猫のため息は冷たい。

元彼が言ってたっけ、

耳に大きな穴を開けた元彼が、

小指を0Gの穴に突っ込みながら。

どれだけぬくぬくしている猫も、

大きく吐いたそのため息は冷たいって。

まるで遠くの空を見るような目で、

吐くその息は冷たいって。

私は今ラブホの個室サウナで騎乗位をしている。安い、いつもの部屋が空いてないから、いつもよりいい部屋に入ったんだっけ。彼氏の舌打ちと共に、イラついた目つきでイラついた手に連れられ部屋に入ったんだっけ。いつも気の進まない私をこのホテルに連れてくる、いつもイライラしている彼氏。何のために会ってるんだっけ。まあいいや。会いたいと思ってくれてるんなら、なんでもいいや。

暑いのは嫌いと言ったのに、サウナに入って私を膝の上に座らせた彼。いれたくないのに、ゴムも付けずにいれる彼。触ってもないのに、今にも張り裂けそうに膨張した彼のものが、入ってくる。動かないといけないから、頑張って動く私。動くたびに、息がしづらくなる。舌をいれてくるから、鼻で息しなきゃいけないのに、鼻が詰まっていて息ができない。苦しそうにしている私を見て、少し嬉しそうにニヤける口元。こういう時しか嬉しそうな顔しないんだな。まあいいや、嬉しいって思ってくれてるだけでいっか。それにしても、息がしづらい。つられて苦しそうに喘ぐ彼。お互いの汗が溶けて身体に纏わりつく。それなのに、それなのに、いくら経てど身体の中が、冷たい。身体の外は暑いのに、中が、冷たい。彼が私のベロに絡ませた舌を外した。それまで溜まっていた、私の中に溜まっていた息が、外に漏れた。大きく漏れた。その息は、冷たかった。

そっか、そっか、そうだった。

猫のため息は、冷たいんだ。

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